更年期女性の血圧対策

更年期の女性の血圧を下げる

更年期の中年女性が高血圧解消のためにすること

高血圧は、自覚症状がない病気です。中年女性、特に家庭の主婦で定期的な健診を受けていないような場合には、高血圧に気がつかないこともあります。「更年期」を迎えたら、高血圧の危険性があることを意識して、定期的に血圧をチェックすることが大切です。まずは手首で測定できる簡易血圧計を購入します。こちら

更年期はホルモンバランスの乱れから太りやすく血圧も上がりやすい

一般的に、女性は男性に比べて高血圧を発症する年齢が10歳程度遅いといわれています。女性の場合は、更年期を迎えるころになって、血圧が高くなる人が急増します。

更年期時期の高血圧と肥満

女性が閉経を迎えるのは、、だいたい50~55歳くらいです。閉経前後の約10年間を、更年期といいます。 更年期には、「顔のほてり」や「動悸」など、さまざまな症状が現れる「更年期障害」が起こりやすくなりますが、高血圧もこの時期に発症しやすくなります。

このころになると、基礎代謝量が落ちるうえに、運動不足になりがちなので、太りやすくなります。実際に、更年期を迎えて体重が増えたという人は多いのです。体重が増えてくると、それに伴って血圧も上がりやすくなります。肥満は高血圧の要因となりますから、女性の高血圧対策としては、更年期の肥満を解消することがまずは第一といえるでしょう。

減量のポイントは野菜を増やし3kgの減量を目指す

更年期の体重増加は、基礎代謝量の低下と運動不足に加えて、食べすぎなどの食生活の乱れが原因です。
まずは自分の食生活を見直して、問題点を考えてみましょう。食事による減量のポイントは、次の4つです。

  1. まずは3~4kgの減量から
    女性の体はもともと、低エネルギー状態に強いため、食生活の見直しだけで体重を大きく減らすのは難しいです。ですから、短期間に大幅に体重を減らす必要はありません。むしろ、極端な食事制限は健康を害してしまうので、避けるべきです。
    高血圧対策という観点からいえば、3kgの減量でも血圧は約5mmHg下がるといわれています。
    まずは3kg減を目標にして、その状態を維持するようにします。
  2. 1日200kcl分の食事を減らす
    無理なく体重を減らすには、1日200kcal分の食事を減らすように心がけましょう。難しいエネルギー計算をしなくても、およそ200kcal分の食欲を抑えるというように考えて、まずは実践します。
    例えば、食事の前に油分の入っていないドレッシングをかけた青菜サラダを10分間かけて、よくかんで食べるようにします。
    また、ノンシュガータイプのガムを10分間かんでもよいでしょう。これで満腹感を得ることができ、食事の量を無理なく減らすことができます。
  3. 20歳のときの体重を目標にする
    体重を3kg減らしても、まだ肥満のある人は、20歳の頃の体重を目指すようにしましょう。このころまでには骨格や筋肉ができあがるので、それ以降に増えた体重は脂肪の分と考えられるからです。
  4. 脂質を抑える
    食事では、脂質を減らすことも大切です。肉の脂身やバターなどの動物性脂肪、スナック菓子などは控え、調理に使う油も少なめにしましょう。こんな食習慣はNGも参考になります。

減塩のポイント「塩辛いもの」は控える

食習慣の見直しでは、減塩も必要です。和食では、白米のおかずとして塩辛いものが多くなりがちで、どうしても摂取する塩分量が多くなってしまう傾向があります。

  • 食塩は1日6g未満
  • 香辛料や酢をうまく利用する
  • 家族全員で取り組む
実際に血圧を下げた例

現在57歳ですが、40歳代後半から体重が増え始め、3年前に高血圧と診断されました。それまでも医療機関で血圧を測ると高かったのですが、「緊張しやすい性格だから高い数値が出ているだけ」と思い込んでいました。しかし、自宅で測ってみたらやはり高かったのです。来院時の体重は63kgと、やや肥満気味です。そこで、勤務先から約1時間かけて歩いて帰宅するようにしました。
また、知り合いの栄養士の勧めで毎日の食事内容を書き出して見てもらったところ、「野菜は食べていても、青菜類が少ない」という自分の食事傾向に気づくことができ、食生活を見直すきっかけとなりました。
薬を使わず、生活習慣の改善だけを行っています。3年たった今では、体重は約4kg減り、血圧も132/80mmHgに下がって、よい状態を保っています。

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