うつ病対策

どんな元気な人でもうつになる可能性はある

降圧剤がうつ病の原因になるケースも

生活習慣などから人間ドックで血圧が高い、血糖値が高い、尿酸値が高い…と注意されている働き盛りのビジネスマンは増えている。

降圧剤がうつ病の原因になる場合も

血圧の場合には心筋梗塞や脳梗塞などの危険性もあるために降圧剤を飲んでいる人もいると思います。余談ですが、血圧を下げるのはやっぱり減塩です。

そこで割り醤油などを使うのがおすすめです。カリウムの多い野菜や果物をしっかり食べて減塩の食事を心がければ降圧剤も不要になる可能性大です。カリウムの必要性と効果はこちら。

脳は食べ物の影響を受けることがあります。お酒を飲んだとき、アルコールが脳に働いて、感情や考えを変えることはよく経験するところです。また、お茶やコーヒーを飲むと眠れなくなることもよく知られています。

現在ではカフェインが脳の働きを抑制することが分かってきています。日ごろ何か嫌なことがあると、そんなくだらないことを悩んでも仕方がないと思っても、その気持ちを抑えることができません。

このような脳の異常な興奮に対して、多くの宗教はいろいろなやり方でこれを抑えようとしてきましたが、ヒンズー教では、インド蛇木という植物の根をしゃぶらせて治しました。1930年代に、インドの内科医がインド蛇木の根には精神を鎮静させる成分があると報告しています。

この報告に、多くの研究者は非常に驚きました。興奮させたり、幻覚を引き起こす物質は知られています。また痛みを抑える麻薬、コカインやケシのようなものも知られています。

しかし、心を沈静化させ、悩みを少なくさせるようなことが、物質によってなされうるとは誰も思わなかったのです。当時、脳の科学が次第に発達してきていたので、世界中の学者が新しい方法を使って、悩みを抑える物質が何であるかを解明しようとしました。

この競争に勝ったのが、スイスのチバ社の研究者です。彼はインド蛇木の成分を分析し、その成分を抽出、構造を決定し、それをレセルピンと名づけたのでした。悩んでいる人にレセルピンを与えると、たしかに悩みは減ります。今まで、こんなくだらないことを考えても仕方がないと思っても、どうしても止めることができなかったのに気分が楽になりました。

そこでこれを鎮静剤として売り出すことを考えました。薬が世に出る前に多くのボランティアにこれを与え、その薬がどのような効果を有し、どのような副作用があるのかを調べます。

また、実際に不安に苦しむ人たちに与え、鎮静の効果があるかどうかも調べます。ところがこのような治験の過程で、この薬が血圧を下げるということが分かったのです。世の中には血圧が高いことを苦にしている人が多くいます。イライラして死ぬ人は少ないのですが、血圧が高いと、脳出血や脳梗塞になったり、、動脈硬化を起こし、心筋梗塞を招く人も多くいます。

つまり、血圧を下げる薬の需要が非常に多いのです。会社もそのように判断しました。そこで、レセルピンを降圧剤として売り出したのです。この薬は非常によく効きました。日本でも戟後盛んに使われました。ところが、この薬を使っている人の中からうつ状態になる人が出てきたのです。

それどころか自殺する人も出てきました。世界中の脳の研究者が、この理由セロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンという、いわゆるモノアミンと呼ばれる物質が非常に少なくなっていることが分かったのです。

もうひとつ、うつ病に関する新しい発見は、結核の治療薬として使われていたイプロニアジドという薬の効果を調べることで生まれました。イブロニアジドで結核を治すと、結核が治っただけでなく、患者の気分がとてもよくなり、元気になることが分かったのです。
そこでイブロニアジドを与えると脳はどうなるかが調べられました。すると、脳内のモノアミンが非常に減っていることが分かったのです。このようなことから、うつ病はモノアミン、とくにセロトニンが減るために起こる病気であり、セロトニンなどを増やせば、これが治療できると考えられるようになったのです。

参考

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